令和6年9月3日(火)に佐用町で株式会社Y営農(以下Y営農)が、ドローンを用いた畦畔雑草の繁茂抑制に挑戦しました。Y営農は佐用町内で土地利用型作物の栽培を行っており、年々管理する耕地面積が増加しています。特に畦畔の雑草管理については、雇用を行い手作業での除草を行っていましたが、中には傾斜がきついところもあり危険な作業となっていました。
そこで、除草作業回数の低減と労力軽減を目的に、農業用ドローン「T50」を用いて畦畔雑草に抑草剤「グラスショート」を散布しました。散布は棚田状になっている酒米品種「白鶴錦」30a×3ほ場で行いました。飛行ルートは正確に畦畔の上空を飛ばすために、RTK基地局を用いて飛行ルートを作成しました。
約2週間後の9月18日(水)に薬剤の効果を確認すると、薬剤を散布しなかった場所と比べ、散布箇所は葉色が薄くなっており、雑草の生長も緩慢となっていました。実施したY営農は、熱中症のリスクが高い夏場の作業や急傾斜地での作業を減らせる可能性があり、雇用する上で作業員の危険を減らせるのではと期待を寄せています。
今回の実証では、開始時期の都合で収穫前の除草が対象となりましたが、来年度は移植もしくは直播から収穫までの、栽培期間を通じてドローンを用いた抑草を予定しています。