光都農業改良普及センターによると、令和6年5月9日(木)に佐用郡佐用町で土地利用型作物を中心に大規模経営を行う(株)山本営農が、ドローンによる水稲の湛水直播に挑戦しました。
(株)山本営農は佐用町を中心に、親子3世代で水稲22ha、白大豆(夢さよう)10ha、はくさい4ha、とうもろこし2haを栽培する地域農業の担い手です。
広域で農地管理を行っているために、農繁期の田植や収穫時期には作業が集中し、悪天候で適期に作業できないほ場が発生していました。今後、さらに管理農地が増加することが見込まれ、作業の効率化が課題となっています。
そこで、田植作業の省力化を図るため、西播磨県民局の「スマート農業実証プロジェクト」を活用し、ドローンによるリゾケアコーティング種子湛水直播にチャレンジしました。代掻きは前日に行い、当日作業は約30aのほ場で10分程度、リゾケア種子の播種後、連続して初中期の一発除草剤を散布しました。
作業後、(株)山本営農のK氏は「1ほ場10分で作業が終わるのは非常に楽だった。田植機や苗箱を運ばなくても良いことも魅力的。あとは、収量が慣行栽培と同等くらいにあるなら、実施面積を増やしていきたい」と、今後に期待をされていました。一方で、播種と除草剤散布が2工程になることから、将来的には1工程でのオペレーションを希望されており、「直播水稲に使用できるFG(Floating Granule)剤が出てるとよい」といった意見もありました。
ドローンによる湛水直播