丹波農業改良普及センター管内では自給粗飼料としてＷＣＳ用イネの利用が広がっており、作付面積が増加しています。しかし、栽培に取り組む農家では、ＷＣＳ用イネの田植え作業と同時期に食用米の田植え作業等もあることから、労力競合が危惧されており、作業の省力化が課題となっています。

そこで、ＷＣＳ用イネ栽培作業の省力化により、作付面積拡大を目指す大規模水稲農家が農機メーカーおよび普及センターの協力により、令和６年５月21日（火）にドローン直播の実演会を開催しました。ドローン作業は農機メーカーに委託し、丹波市市島町の実証ほ場40aで実施しました。

種子は、事前に県内の米穀店へ｢黒鉄コート｣を発注し、微生物資材と農薬を同時コーティングしたものを使用しました。播種量は乾モミで2.8kg/10a（移植栽培と同程度）とし、播種作業時間は40aあたり11.5分でした。また、準備作業としてマッピングや流量調整、種子補充、バッテリー交換等に34分必要でした。

参加した農家からは、｢実施面積が小さいと準備にかかる時間の割合が多く、省力化を感じにくいが、面積が大きくなればドローンのメリットが大きくなるだろう。作付面積拡大のため、将来的にはドローンの導入も検討したい。｣との意見を得られました。

ドローン飛行の様子