丹波地域ではくりの栽培が盛んですが、夏季の高温や高齢化等により農薬散布が困難になる生産者が増え、生産量・品質の低下が危惧されます。そこで、丹波農業改良普及センターは、昨年度から省力・効率的な防除方法としてドローンによる試験をＪＡ丹波ひかみ、ＪＡ丹波ささやまと実施しています。

昨年度、防除効果の試験結果より、一定の効果のあることが解りました。しかし、くりは土地利用型作物のように作物の高さが一定でなく、様々であること、1人当たりの経営面積が小さいことから１日でどの程度散布できるのか、またその費用については不明でした。

そこで、本年度は防除の外部委託を視野に、まとまった面積で防除し、散布費用や散布効率、防除効果について検証することとしました。

令和６年８月６日に丹波篠山市味間にて今年度１回目となる防除試験を行いました。散布はドローンを所有している生産者に委託し、約80a防除しました。散布時間は27分であり、準備時間も含め40分程度で終了しました。散布を行った生産者からは、想定よりも早く済み、事業化の可能性もあると好感触を得られました。この他にも、丹波篠山市、丹波市にて２回防除を実施し、くり生産者及びドローン散布業者に対して理解促進のための実演会となりました。