令和6年3月14日(木)、22日(金)に、JA兵庫スマート農業推進研究会の取組の一環として、構成員であるJAあわじ島がドローンを利用したタマネギの防除と追肥の現地実証を、南あわじ市賀集地区で行いました。
今回の実証では、散布ムラを確認するほか、人力作業(動力噴霧器、背負い肥料散布機)と比較した場合の作業性を確認しました。ドローン防除で、少量高濃度散布による薬液の散布ムラ等が懸念されたことから、南淡路農業改良普及センターが、薬液の散布状況を目視で感水紙により確認したところ、散布量、散布ムラともに問題ないことが分かりました。しかし、高濃度散布が可能な登録薬剤が少ないため、導入が難しいという意見もあり、現状での普及性は低いという結果となりました。
一方、ドローンによる追肥は、生産者やJAあわじ島から良い反応がありました。しかし、畝の天端だけでなく谷にも施肥することになるため、谷の雑草管理やタマネギ球肥大への影響が懸念され、引き続き、生育状況確認や収穫調査を実施し、導入の可能性を探っていきます。
ドローンの利用にあたっては、導入コストや運用面、登録農薬の制限等、課題が多いですが、担い手の減少や高齢化が問題となる中、作業の軽労化、省力化に繋がるツールの1つとして、引き続き、検討を進めていく必要があり、産地の維持および発展のため、これからも関係機関の協力による試験や技術の検討が進められます。