黒大豆や山の芋の栽培が盛んな丹波篠山市では、令和2年度から土壌水分センサーを導入し、特産品の高品質化に取り組んでいます。ほ場毎の土壌水分をスマホアプリで確認できるため、生産者が即時に情報を取れるだけでなく、丹波普及センターやJAから必要に応じて適期潅水を促すことができます。
しかし、現行機器では通信サービス、アプリの使用感等に課題があり、他機種の情報整理や比較検討が必要でした。機器の種類は多岐にわたり、「どれが良いのか分からない」という悩みを解決するため、勉強会を兼ねた企業とのオンライン会議を、普及センターが計画しました。
令和7年3月6日(木)に行われたオンライン会議には、土壌水分センサーを取り扱う企業3社や県関係者4名のほか、丹波篠山ブランド産品戦略会議(市、JA、県で構成)の構成員10名が出席しました。また、兵庫県総合農政課の「スマート農業技術マッチング推進事業」を活用したことから、当該事業のコーディネーターである㈱農社の奥野代表取締役が同席しました。
各企業からは、事前に伝えていた産地課題に沿った形で商品説明があり、オンライン会議でありながらも、明快なやり取りを行うことができました。また、機器の専門的な知識が必要な場面では、奥野氏が企業のシーズと産地のニーズをつなぐ役割を果たしてくれました。 結果として、1社の企業とのマッチングにつながりました。丹波篠山に適した土壌水分センサーの本格導入に向けて、次年度は新規有望機器を用いた実証試験を進めていきます。
