新温泉町の戸田（へだ）営農は、兵庫北錦など酒米9.0haの栽培に取り組んでいます。令和４年よりマップ連動可変施肥の導入に取り組み、令和５年には一筆ほ場管理システムのザルビオ・フィールドマネージャーの施肥マップを活用し、およそ６haの酒米ほ場で穂肥のマップ連動可変施肥を実施しました。その結果、収量の向上と所得アップの成果を得ました。

通常、穂肥の施肥マップは、衛星画像を解析して作成された生育マップから作成しますが、昨年は曇り空が続いたため、穂肥前の生育マップが自動更新されず、やむを得ず地力マップを元に施肥マップを作成しました。

地力マップは過去10年分の衛星画像を解析して更新されるので、実際の地力を良く表していると評価する農業者が多く、ザルビオ・フィールドマネージャーのサービスを活用したマップ連動可変施肥は、現時点では穂肥よりも基肥の方が合っていると考えられています。

そこで令和6年は、ＪＡたじま機械センターの協力により、マップ連動可変施肥のできる肥料散布デモ機を提供いただき、令和6年4月26日に、2筆（80aと56a）のほ場でマップ連動可変施肥により基肥施肥を実施しました。所要時間は、80aのほ場で15分、56aのほ場で10分でした。今後は、新温泉普及センターが生育経過を観察し、この技術を評価していきます。

元肥のマップ連動可変施肥の様子