新温泉町の戸田営農は、経営面積13.5haのうち兵庫北錦など酒米9.0haおよびコウノトリ育む農法減農薬タイプコシヒカリ4.0haの栽培に取り組んでいますが、作業員の高齢化に伴い、省力的な栽培技術の導入が課題になっています。

また、令和５年度は雑草の発生が多く、高温障害も相まって様々な課題を抱えました。そこで、令和６年産の水稲栽培では除草剤の初期剤と中・後期剤を組み合わせた体系処理に取り組むことになり、ラジコンボートを用いて、令和６年５月24日（金）に9.5haの圃場で省力的な中・後期除草剤散布に取り組みました。

今回使用したラジコンボートは、コスト低減を考慮して、粒剤が散布できるアタッチメントを装着し作業しました。作業速度は、10aあたり1kg散布した通常の粒剤は67秒/10aかかりましたが、10aあたり250g散布した拡散性の高い粒剤を使用したときは13秒／10aと大幅な作業時間の短縮が図れました。

作業に立ち会った作業員は、「田の中を歩かなくて楽」「操作は慣れるまで時間がかかりそう」などの感想を述べていました。

このたびの調査を実施した新温泉農業改良普及センターは、引き続き除草効果を調査するとともに、この省力技術による経営改善効果を確認します。

粒剤が散布できるラジコンボート　　　　　粒剤を散布しているラジコンボート